老眼でもコンタクトレンズは使える?
コンタクトレンズを装着したままでも、老眼鏡は使うことができます。
近視用のコンタクトレンズ(単焦点)は、遠くを見るための屈折異常の状態を修正するものであって、近くを見る時にピントを合わせる目の調節機能を修正するためのものではありません。
近視用コンタクトレンズ(単焦点)を使用している人が老眼になると、遠くは見えますが近くが見えづらくなります。そのため、近くにピントを合わせるためにはコンタクトレンズを装着したまま老眼鏡をかける必要があります。また、コンタクトレンズを外した時には、同じ老眼鏡を使っても手元が見えない可能性もあります。コンタクトレンズを外した目に合わせたレンズ度数の老眼鏡が必要になりますのでご注意ください。
老眼をコンタクトレンズで矯正できる?
コンタクトレンズで老眼を矯正するのは可能です。
近視で老眼の人の場合、コンタクトレンズの度数を遠距離(スポーツ観戦、観劇、車の運転など)・中間距離・近距離(読書、デスクワークなど)といった目的別に合わせる必要があります。使い方によっては、さらに見えにくい場合は眼鏡で補正します。
また、その他に遠近両用コンタクトレンズもあります。種類としてはハードレンズ、ソフトレンズ(使い捨て)ともに作られています。ハードレンズはレンズの上下で度数の異なる交代視型、ソフトレンズは同時視型が一般的です。
遠近両用コンタクトレンズの種類
遠近両用コンタクトレンズは老眼に対応できる水晶体の弾力不足により、手元が見えなくなる老化現象に対応したレンズです。レンズの中央部分は遠くを見るときにの視力に、レンズの周辺部分は、近くを見る時の視力に調節します。まっすぐ前を見ると遠くがくっきり、少し下目使いに見ると近くがしっかり見えます。
現在、老眼対策として使用できるものは以下の5つです。
・遠近両用ハードコンタクトレンズ
・遠近両用ソフトコンタクトレンズ
・遠近両用乱視タイプ
・遠近両用使い捨てタイプ
・モノビジョンコンタクト
用途や目的によって、選ぶコンタクトレンズが異なってきますので、コンタクトレンズの購入には、眼科医の診断が必要です。迷ったときには、医師に相談しましょう。
コンタクトレンズを選ぶ際のポイントや注意点は?
軽度〜中程度の度数の近視の人は、遠方矯正のコンタクトレンズと老眼鏡を併用するのが一般的で、遠視の方も同じです。
中程度〜強度の近視の人は、今まで矯正して慣れている遠方に合わせるか、デスクワークの距離に合わせる方法もあります。その人のライフスタイルに合わせて、使用頻度の高い距離に合わせるのが一般的と言えるでしょう。
例えば、PCや書類作業などデスクワークを主体とした仕事が多い人は、近距離にピントを合わせた度数の軽いコンタクトレンズを「平日用」に、休日のレジャーや長時間の運転などの時には、遠方重視の1日使い捨てコンタクトレンズを「休日用」に使い分ける方法もあります。
遠くにピントを合わせたレンズで、無理に近くを見たり、慣れない老眼鏡を使用すると、疲れ目の原因になりますのでご注意ください。
遠近両用のソフトコンタクトレンズを装用しての夜間の自動車運転には特に注意が必要です。
対向車のライトがハレーションという光のにじみで眩しく見えづらくなったり、光量が落ちて見落としが起こったりする場合があります。
ハードレンズとソフトレンズの特徴と違い
ハードレンズはクリアに見えるため良好な矯正ができますが、ハードレンズ特有の異物感に慣れが必要です。ソフトレンズはにじんで見えづらい、光が差し込む状態である「光線引き」を起こす、遠方か近方どちらかがピントずれしやすいなどの欠点があります。
最近では、近方の調整度数にバリエーションを持たせたり、にじみの少ないレンズデザインの開発をしたりと様々な進化をしているようです。
コンタクトレンズと老眼鏡のメリット、デメリットは?
遠近両用のコンタクトレンズでは、遠方と近方の見え方のバランスが悪い、にじみが出やすい、光線引きする、光量不足になるなどの欠点があるので、それらを踏まえて、慣れるまでは自動車の運転は控えた方が良いでしょう。
老眼鏡は歪みが出やすいので疲労や頭痛などの症状が出たり、足元のピントが合わなくなるので距離感がズレたり、つまずきやすくなります。また、女性は化粧をするという意味で邪魔になるということや最近の上下幅の小さいデザインのレンズは設計しにくいなど欠点はあります。しかし、メガネのかけ位置を変えるとピント合わせの融通が利きますし、眼の粘膜に直接接触しないため、眼のトラブルが少ないという大きな利点があります。
これらの見極めは眼科での検査をオススメします。コンタクトレンズ販売店ではコンタクトレンズを販売することが前提になるので、必然的にコンタクトレンズに重点を置く傾向があります。眼鏡レンズもコンタクトレンズも各メーカーからそれぞれ特色を出したものを発売しているので、いろいろと試してみてご自身にあったものを探しましょう。
老眼の人も、一般の人のコンタクトレンズと同じで、定期検査が重要です。特に老眼は進行するので、数年で度数が変わります。現状にあった度数であるか定期的なチェックが必要です。
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