目と眼鏡のマメ知識集(3)
境目のない遠近両用レンズは像がゆがむ!?
「境目のない遠近両用レンズはスマートだけど、物が歪んで見にくい・・・」こんな心配は、昔の話です。20年以上前、境目のない遠近両用レンズが登場したときは、実際に像のゆれやゆがみが気になるものがありました。その後、レンズの設計・製造技術はめざましく進歩を遂げて、今では遠くにも、近くにも、中間にもピントの合う快適な遠近両用レンズができています。老眼の初期から遠近両用レンズを用い、早めになれておくと、より快適に使用できます。
プラスチックレンズは、どれも割れにくい!?
プラスチックレンズが出始めたのは、今から20年ほど前になります。当時のキャッチフレーズは、「ガラスレンズの30倍の強さ!」でした。確かに、その頃のプラスチックレンズは、たいへん強く、まず割れる心配はありませんでした。ところが、今のプラスチックレンズは、さまざまな機能をプラスするため、熱処理を受けています。反射防止の加工や表面に傷がつきにくくする加工など。加工のための熱処理を何回も行うほど、プラスチックはもろくなってしまうそうです。薄い新素材のレンズも出回り、ものによってはガラスレンズの数倍の強さしかないものもあります。プラスチックレンズ=割れない、という過信は禁物です!スポーツの時などには、特に注意してください。
眼鏡レンズは、プラスチックが軽くて快適!?
レンズは、ガラスにしてもプラスチックにしても、さまざまな素材が次々と開発されてきました。光学的には、従来から使われているガラスレンズがもっとも優れています。ただ、重くて厚く、割れやすいのが難点です。プラスチックは軽くて割れにくいのですが、薄い素材を使うと、度数が強い場合、周辺が見えにくい状態になることもあります。これは、ガラスレンズの場合も同じです。眼鏡屋さんとよく相談して、用途に合わせた正しいレンズを選んでください。
老眼鏡は、着色レンズにするとシワがかくれてよい!?
老眼鏡の多くは凸レンズで作られているため、虫メガネのようにものが大きく見えます。同時に、かけている人の目元も大きく見え、シワを気にする女性には、ちょっと・・・。「私は着色レンズにしたわ! シワがかくれて、きれいに見えるみたい」着色レンズに女性の人気が集まるのも、もっともな話。ただ、メガネは色が濃くなるほど暗くなり、ものが見えにくくなります。疲れやすく、年齢が進むほど、疲れも大きいのです。老眼鏡は、着色レンズを避け、明るく快適に使いたいですね。疲れ方も違います。
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