眼鏡修理の基本
「眼鏡の部品が取れてしまった!」
「眼鏡を踏んでフレームが折れた!」
という経験はありませんか?
最近買ったばかりの眼鏡や長く使っているお気に入りの眼鏡の場合、できれば修理して使い続けたいものですよね。
今回はそんな方に役立つ眼鏡修理の基礎知識をご紹介します!
『眼鏡使用時によくある破損例』
『修理を依頼する場合の注意点』
『眼鏡を壊さないようにするための取り扱い方』
などについて触れていきます。
眼鏡に不具合や破損があったら、まずは具体的にどう壊れていて、どれくらい深刻な状態なのかを確認して対処法を検討しましょう。
眼鏡を修理できる場合、修理できない場合
「眼鏡を壊してしまった!」というとき、自己判断で応急処置をするのは要注意です。
自分で取れた部品を接着剤でくっつけたり、曲がった部分を曲げ直したりすると、状態を悪化させてしまうケースが多々あります。
眼鏡には、修理できる場合と、できない場合があるため、お近くの眼鏡店に相談に行きましょう。
まずは、修理できる壊れ方と修理できない壊れ方の例を紹介します。
【修理できる壊れ方の例】
1.丁番(ちょうばん)が壊れた場合
眼鏡の丁番(ちょうばん)とは、レンズのサイドにある折りたたむ部分で「ヒンジ」とも呼ばれています。何らかの理由(踏んでしまうなど)で眼鏡に圧力がかかると、丁番が曲がったり折れたりすることがあります。ほとんどの場合、丁番は部品を溶接し直すことで修理が可能です。お店で対応できる場合と専門のメーカーに送る場合があります。瞬間接着剤等を付けずに、まずはお店に相談してみましょう。
2.レンズが外れた場合
「フルリム」と呼ばれるフチのある眼鏡のレンズが外れた場合の多くは、レンズを再びフレームにはめることで簡単に直ります。フチなし眼鏡の場合は、形状によって修理の仕方が異なります。フレームが上半分、もしくは下半分だけある「ハーフリム」といわれる眼鏡は、レンズがむき出しになっている部分に「ナイロール」という糸が張ってあり、この「ナイロール」が切れてしまうことがあります。ナイロールは張り替え可能です。
【修理できない壊れ方】
1.セルフレームが折れた場合
フレームには、金属製のメタルフレームと、プラスチック製のセルフレームがあります。セルフレームの場合は接合という処理で修理を行うことがありますが、上手くいかないことが多々あります。ただし、金属部分のみの破損であれば溶接して修理できることが多いので、まずは店舗に相談しましょう。この他のレンズの傷や破損は基本的に修理不可能です。
2.「ツーポイント」のレンズが割れた場合
フチなし眼鏡の中でも、上で紹介したハーフリムではなく、レンズに直接ツルが付けられている「ツーポイント」と呼ばれる眼鏡はレンズの両端に穴を開けて、ネジを通すことでレンズとフレームを接着しています。レンズが割れてしまったら直すことができないため、買い替えることをオススメします。
上記の他にも、さまざまな壊れ方があります。
自分で直そうとせず、壊れた状態のままの実物を持ってお店に行きましょう。
眼鏡の寿命をのばす5つのポイント
ここからは、できるだけ長く眼鏡を使い続けるために、日常生活で気をつけるべきポイントを紹介します。
毎日使うからこそ、ほんの少し気を配るだけで、眼鏡の寿命をぐっと伸ばすことができるでしょう。
1.眼鏡は左側からたたむ
眼鏡を外してたたむとき、テンプル(耳へと繋がるストレートの部分)は左側から折りたたみましょう。
眼鏡は左右の丁番の高さに軽妙な差をつけてあり、一般的に左側からたたむとフラットになる設計になっています。
2.レンズは水洗いをする
レンズの汚れを落とすときは、水洗いをしましょう。
いきなり乾拭きをしてしまうと、レンズに付着したほこりや花粉、ちりなどの小さな粒子でレンズを傷つけてしまいます。
そうしてできた細かいレンズの傷は、乱反射やにじみの原因になり、見え方のトラブルを引き起こします。
3.両手で眼鏡をかけ外しする
眼鏡のかけ外しは両手を使い、顔に対してまっすぐかけたり、外したりしましょう。
片手で左右どちらかに引っ張ってかけ外しをすると、歪みの原因になります。
4.ケースに入れて保管する。かけ外しが多い場合は眼鏡スタンドを使う
保管はケースに入れておくのがベスト。ほこりもつかず、上に物を置いたり、踏んだりする心配がありません。
かけ外しが多い方は、外した眼鏡をそのまま置かず、眼鏡スタンドを利用しましょう。
5.店舗で定期的に調整する
修理できなかった!買い替え時に気をつけるべき4つのポイント
残念ながら修理不可能だった場合、眼鏡を買い換えなければいけませんよね。
破損したことによって、突然眼鏡の買い替えが必要になったときは、次のポイントを注意すると新しい眼鏡を快適に使えるようになるでしょう。
1.目とレンズの距離を適正にする
フレームの種類(セルフレーム、メタルフレーム)を変えると、主に鼻パッドの有無などの理由で目とレンズの距離が変わり、同じ度数でも見え方にも変化が生じます。ただし、フレームが違っても、鼻あての形や高さで調整、解決できるものなので、予め注意しておくようにしましょう。
2.レンズとフレームをセットで買い替える
眼鏡が修理できない場合は、買い替えとなります。
その際「フレームのみの破損だから」と、レンズを残してフレームだけを交換するのはオススメできません。
レンズは、レンズの中心(光学中心)が目の正面に位置するようにフレームに合わせて加工しています。
そのため、フレームとレンズのバランスが悪くなると疲れ目の原因となるので、レンズとフレームのセットで買い替えるとよいでしょう。
3.横や斜めの角度から、水平になっているかチェックする
眼鏡の印象は、正面だけではなく横や斜めの見た目からもチェックしてください。横側は、かけたときにテンプルが水平になって入ればOK。斜めから見たときは、眼鏡のレンズが顔にくっつきすぎていないか確認してもらいましょう。眼鏡をかけたときの横顔や斜めの表情は、自分が思うよりも見られています。
4.かけたときのバランスを調整する
眼鏡は、かけたときの顔の印象ももちろん大事ですが、バランスも重要です。自分の鼻の高さ、耳の位置を確認し、重心が前にきすぎていないか確認をしましょう。バランスが取れた眼鏡は掛け心地もよく、下がってこないため見た目の印象も良くなります。
修理費用は軽微で済むかも? 眼鏡が壊れたら眼鏡屋さんに相談を
眼鏡が破損してしまったら、まずはそのままの実物を持ってお店に相談してみましょう。
折れたり割れたりした部分に、瞬間接着剤で応急処置をしてから店舗に訪れる人が多いのですが、かえって状態を悪くしがちです。
眼鏡は、正確に修理をしないと焦点がズレてしまい、目に負担をかける恐れがあります。
修理の可能性や壊れ方を見積もってもらうためにも、自身で手を加えずに修理持ち込みをするようにしましょう。
壊れた眼鏡を買い換えるのは、急な出費でもあります。
価格を抑えるためにレンズをそのまま使用したいという方もいますが、眼鏡市場なら、高品質のレンズと丁寧につくられたフレームがセットの一式価格でご提供。遠近両用レンズや薄型レンズなどの高品質なレンズでも料金が変わらないので、安心して眼鏡選びを楽しみましょう。
また、眼鏡を長く使うためにも、半年~1年に一度は店舗で不具合の調整をしてもらうのもオススメ。他店で購入した眼鏡でも、気にせず相談しましょう。
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